新年の挨拶(2023年1月1日)
令和5年1月1日

新年明けましておめでとうございます。皆様におかれましては、穏やかな新年をお迎えのことと思います。
昨年、日本とスロベニアは外交関係樹立30周年を迎えました。この30年間、両国の関係は幅広い分野において着実に発展して参りました。
昨年も、良好な二国間関係を反映して要人往来が活発に行われました。6月にゴロブ新政権が発足しましたが、9月以降、コウシュツァ国民評議会議長、ボシュトヤンチッチ財務大臣、パピッチ教育・科学・スポーツ大臣、ストイメノヴァ=ドゥフ・デジタル変革大臣など多くの要人の方々が相次いで訪日されました。また、安倍元総理の国葬儀には、クラコチャル=ズパンチッチ国民議会議長及びツェラル元首相にご参列いただきました。
両国の経済関係につきましては、スロベニアの高い技術力などが日本企業にも評価され、近年、大手の日本企業によるスロベニアへの投資が拡大しています。日本からの投資は他の欧州の国等を経由して行われることが多いのですが、本来の投資国ごとに合計した場合、日本からスロベニアへの直近の累積投資額は3億6千万ユーロとなり、アジアの投資国の中では第1位となっています。
また、昨年、当館は日スロベニア外交関係樹立30周年を記念した様々な文化行事を実施して参りました。5月以降、「日本の夏」と称して、日本映画祭、漫画原画展、ジャパン・デー、日本・スロベニア絵画交流展など日本文化を紹介する各種イベントを開催しました。スロベニアにおいては、柔道や空手など日本の武道に対して根強い人気があるだけではなく、最近では、若者を中心にアニメなど日本発のサブカルチャーも好評で、これらのイベントを通じて日本文化に対する関心の高さを改めて実感しました。
また、8月には、当地のゴルニャ・ラドゴナで開催された中・東欧最大級の第60回国際農業展覧会「AGRA」に、日本はパートナー国として初めて参加しました。日本産食品の輸出に携わっている企業だけではなく、スロベニアで高い評価を得ている機械メーカーや、先端的な生産や研究で世界中から注目を集めている団体など合計12の日本の企業・団体にAGRAにご参加頂きました。
更に、10月にはSPIRIT(スロベニア投資促進庁)及びJETROと協力し、ビジネスフォーラムを開催いたしました。同フォーラムには、多くのスロベニア企業及び日本企業関係者の方々にご参加いただき、今後、貿易や投資の拡大を通じて、両国間の経済関係が更に発展する可能性が感じられました。
なお、スロベニアの合計12の地方自治体等において、2021年の東京オリンピック・パラリンピック大会の開催、2022年の日・スロベニア外交関係樹立30周年を記念して、スロベニア日本ビジネス協会(SJBC)の協力の下、日本企業と地方自治体等にご支援いただいて日本のシンボルである桜を植樹する「桜プロジェクト」が実施されています。今回植樹された桜が毎年春に美しい花を咲かせ、両国の友好関係の証として、長くスロベニアの皆さまの目を楽しませることを期待しています。
このように政治・経済面で良好な二国間関係が形成されるとともに、日本文化に対する理解が深まっていることの基礎となっているのは、人の人とのつながり、つまり、在留邦人の皆さまを初めとした日本人とスロベニア人との間で築き上げられた信頼関係であると思っています。現在、スロベニアには、合計170名近くの邦人の方が在住されています。一時コロナ禍による減少もありましたが、趨勢としては当地の在留邦人の数は徐々に増えつつあります。このような状況の中で、当地の日本人同士の結束を強め、困った時にお互いに支え合える関係を築くことなどを目的として、近く「日本の会」(仮称)が発足する運びとなりました。大使館としましても、そのような組織の発足は、在留邦人の皆さまにとって有益であるだけでなく、日スロベニア関係の更なる発展にも寄与すると考えており、全面的に協力して参りたいと考えています。
昨年は、両国の友好関係を反映した要人往来及び様々な取り組みが活発に行われたことを通じまして、日本とスロベニアの関係がさらに深まったと確信しております。この間の皆さまのご協力に対しまして、厚く御礼申し上げます。
日スロベニア外交関係30周年を契機として深化された二国間関係を一過性のものとせず、本年も更なる日スロベニア関係の強化に邁進して参る所存でございますので、引き続き、皆さまのご支援・ご協力の程何卒よろしくお願いいたします。
改めまして、皆様のこの一年のご多幸とご繁栄を祈念し、私の新年のご挨拶とさせていただきます。
昨年、日本とスロベニアは外交関係樹立30周年を迎えました。この30年間、両国の関係は幅広い分野において着実に発展して参りました。
昨年も、良好な二国間関係を反映して要人往来が活発に行われました。6月にゴロブ新政権が発足しましたが、9月以降、コウシュツァ国民評議会議長、ボシュトヤンチッチ財務大臣、パピッチ教育・科学・スポーツ大臣、ストイメノヴァ=ドゥフ・デジタル変革大臣など多くの要人の方々が相次いで訪日されました。また、安倍元総理の国葬儀には、クラコチャル=ズパンチッチ国民議会議長及びツェラル元首相にご参列いただきました。
両国の経済関係につきましては、スロベニアの高い技術力などが日本企業にも評価され、近年、大手の日本企業によるスロベニアへの投資が拡大しています。日本からの投資は他の欧州の国等を経由して行われることが多いのですが、本来の投資国ごとに合計した場合、日本からスロベニアへの直近の累積投資額は3億6千万ユーロとなり、アジアの投資国の中では第1位となっています。
また、昨年、当館は日スロベニア外交関係樹立30周年を記念した様々な文化行事を実施して参りました。5月以降、「日本の夏」と称して、日本映画祭、漫画原画展、ジャパン・デー、日本・スロベニア絵画交流展など日本文化を紹介する各種イベントを開催しました。スロベニアにおいては、柔道や空手など日本の武道に対して根強い人気があるだけではなく、最近では、若者を中心にアニメなど日本発のサブカルチャーも好評で、これらのイベントを通じて日本文化に対する関心の高さを改めて実感しました。
また、8月には、当地のゴルニャ・ラドゴナで開催された中・東欧最大級の第60回国際農業展覧会「AGRA」に、日本はパートナー国として初めて参加しました。日本産食品の輸出に携わっている企業だけではなく、スロベニアで高い評価を得ている機械メーカーや、先端的な生産や研究で世界中から注目を集めている団体など合計12の日本の企業・団体にAGRAにご参加頂きました。
更に、10月にはSPIRIT(スロベニア投資促進庁)及びJETROと協力し、ビジネスフォーラムを開催いたしました。同フォーラムには、多くのスロベニア企業及び日本企業関係者の方々にご参加いただき、今後、貿易や投資の拡大を通じて、両国間の経済関係が更に発展する可能性が感じられました。
なお、スロベニアの合計12の地方自治体等において、2021年の東京オリンピック・パラリンピック大会の開催、2022年の日・スロベニア外交関係樹立30周年を記念して、スロベニア日本ビジネス協会(SJBC)の協力の下、日本企業と地方自治体等にご支援いただいて日本のシンボルである桜を植樹する「桜プロジェクト」が実施されています。今回植樹された桜が毎年春に美しい花を咲かせ、両国の友好関係の証として、長くスロベニアの皆さまの目を楽しませることを期待しています。
このように政治・経済面で良好な二国間関係が形成されるとともに、日本文化に対する理解が深まっていることの基礎となっているのは、人の人とのつながり、つまり、在留邦人の皆さまを初めとした日本人とスロベニア人との間で築き上げられた信頼関係であると思っています。現在、スロベニアには、合計170名近くの邦人の方が在住されています。一時コロナ禍による減少もありましたが、趨勢としては当地の在留邦人の数は徐々に増えつつあります。このような状況の中で、当地の日本人同士の結束を強め、困った時にお互いに支え合える関係を築くことなどを目的として、近く「日本の会」(仮称)が発足する運びとなりました。大使館としましても、そのような組織の発足は、在留邦人の皆さまにとって有益であるだけでなく、日スロベニア関係の更なる発展にも寄与すると考えており、全面的に協力して参りたいと考えています。
昨年は、両国の友好関係を反映した要人往来及び様々な取り組みが活発に行われたことを通じまして、日本とスロベニアの関係がさらに深まったと確信しております。この間の皆さまのご協力に対しまして、厚く御礼申し上げます。
日スロベニア外交関係30周年を契機として深化された二国間関係を一過性のものとせず、本年も更なる日スロベニア関係の強化に邁進して参る所存でございますので、引き続き、皆さまのご支援・ご協力の程何卒よろしくお願いいたします。
改めまして、皆様のこの一年のご多幸とご繁栄を祈念し、私の新年のご挨拶とさせていただきます。
2023年1月1日
駐スロベニア特命全権大使
松島 浩道
駐スロベニア特命全権大使
松島 浩道